2018年1月19日金曜日

『CASABELLA JAPAN』879号に寄稿しました

今回のメインテーマは新古典主義あるいは合理主義です。そう言えば、この間パリで、「球体と建築」という展覧会があったので覗いてみました。内容は、古代に2,3の例を引いた後、やはり大きな流れを作るのは18世紀からという筋。カザベラ稿の内容とも一致するので一安心。ちなみに、21世紀の例は僕には理解不能でした。さて、稿にも登場するニュートンの偉業を記念するプロジェクトですが、ブレーにかぎらず、当時、実にさまざまなアイデアがあって、ロンドンの未完プロジェクトなんかとてもおもしろかったです。建築に再現される球体には天球と地球の両モデルが存在すること、大々的な再現は20世紀に至り、万博パヴィリオンとして実現されていくこと、などを理解しました。残念ながら図録が用意されていなかったので、本展覧会で得られた情報はパンフだけが頼りなんですが、通常の建築展とは一味違った視点がかなり新鮮で、カザベラ稿を脱稿した後の僕にとってはタイムリーでした。