2018年12月24日月曜日

『CASABELLA JAPAN』890号「終わらない建築」

二年間にわたる『CASABELLA JAPAN』の連載も、今回の寄稿でひとまずの区切りになります。毎回のテーマは時系列に展開させてきたので、最終回は20世紀末から現代までにフォーカスをし、サステナビリティを巡る建築の問題を取り上げています。建築が工業生産を基本とするような時代になっても、新品の性能だけが建築のすべてではありません。少なくとも、自分の立場は、竣工後の建築が備える存在論的価値、そこに熟成される文化的価値にいかに意味を見出すことができるかにあります。したがって、サステナビリティというフラッグはまたとない追い風で、建築に対するものの見方を見直すことにもつながります。二年間の連載のなかで、私もさまざまに考えを巡らすことができました。とても楽しかったです。編集の小巻さんにはあらためて感謝したいと思います。