2019年12月25日水曜日

『日本建築思想史』台湾版

以前、磯崎新さんと出した『日本建築思想史』が、この度、台湾で翻訳出版されました。日本ではあまり入手できないのかもしれませんが、台湾版は、表紙装丁、収録する図版がオリジナルとはたいぶ変わっています。表紙には、磯崎さんの「旧大分県立図書館」と「空中都市」が魅力的に登場しています。収録図版も磯崎新さん自身の作品が増えたように思います。オリジナル版は磯崎さんに建築思想史の読み手としての役割を期待していたわけですが、台湾版では《建築大師》磯崎新により強くフォーカスしていることが読み取れます。デザインによる訴求も強く押し出されている書になっているように思いました。情報が国境を超えるときに、こうしたアレンジは大いに結構なことだと思います。台湾のみなさんにも広く読んでもらえる一冊になるといいなと思います。