2018年10月20日土曜日

カザフスタン、アルマトイ、ソ連時代の建築を見る

アルマトイ現代文化センターのスタッフの方にソビエト政権時代の建築を案内していただきました。まずは「ツェリニー現代文化センター」、これは昨日講演をさせていただいた重要建築。創建時の部分、ソ連崩壊後に改変された部分をレイヤーとして見せながら、現在の機能を果たせるように改修されています。「ガスツィーニッツァ・ホテル」、これは宿泊させていただいたところで、オリジナルのモダニズム・テイストがややアール・デコ・テイストに改変。近くの「旧レーニン・パレス]、正面の大きな軒が東京文化会館を思わせる。しかし改変により、かなりポスト・モダン・テイストに。ドスティク大通りに面する集合住宅はバルコニーのディテールが香川県庁舎を思わせる。三棟をつなぐ接続部は、メタボリズムの思想を反映するかのように将来の増築の余地を想定していてなかなか面白かった。山間部の「スケートリンク」、いまでも古さを感じない。さらに山中の「ダム」、Y字のアイコン、こちらは写真のほうがインパクトがあります。ソビエトのパワーがコンクリート造形として遺憾なく発揮されたといったところでしょうか。もう少し行くとキルギス国境だけに、かなり寒かったです。本当に素晴らしいエクスカーションになりました。

2018年10月19日金曜日

カザフスタン、アルマトイにて講演

カザフスタンの旧都アルマトイへ出張。アルマトイの現代文化センターの招待で「Japanese Architecture 1960–1990. Modernism in Bloom and its Cultural Heritage Value」と題する講演を行いました。当日のプログラムはhttp://www.tselinny.org/en/article/22を参照。この文化センターは、ソビエト時代の劇場を再生したもので、この9月にオープニングしたばかり。センターを含むアルマトイ中心市街の建築の7割ほどがソビエト時代に建てられたものらしく、それらを取り扱った展覧会も開催されていました。こうしたモダニズム遺産の継承にフォーカスを当てる企画のなかで、呼んでいただいたというわけ。1960、70年代の建築家たちは雑誌を通じて、日本建築にも感化されたというからこちらもテンションが上ります。高度成長期の日本の建築、こんなところでもイケてたんですね。。。いやー、感動でした。