ずいぶん長い時間がかかりましたが、このたび『オックスフォード建築辞典』が刊行されました。鈴木博之先生監修でおわかりのとおり、先生の存命中にスタートしたプロジェクトでした。グローバルに古今の建築情報を集めた浩瀚なエンサイクロペディアですので、項目はメジャーからマイナーまで多岐にわたり、翻訳作業はなかなか一筋縄ではいかないミッションでした。それでも専門項目の翻訳は可能な限りもっとも詳しい方にお願いしました。鈴木先生のお声がけがなければけっして揃うことのなかった訳者布陣です。その後、いちばん重要な存在を欠いたこともあって、このプロジェクトは何度か頓挫しかけたのですが、それでもなんとか刊行までたどり着けたのは、訳者の皆さん、朝倉書店のがんばり、そして、中島さん、海老澤さんのおかげと言うほかありません。恩師、みなさまに感謝を申し上げたいと思います。個人で購入するのはやや躊躇われるお値段になっておりますので、図書館等で見つけたらぜひご利用いただけるとうれしいです。