2016年9月6日火曜日

ユヴァスキュラ

昨晩の雨が通り過ぎ、快晴。まずは労働者会館。アアルト最初期の作品。モダン・デザインではないので、学生の反応もいまいち。ついで市立劇場。湖を見渡せる外構まわりの設計に妙に感心させられる。建築一棟の設計に、都市への配慮がしっかりとある。さすがです。大学施設を見て回り、内部にもすこしだけお邪魔。レンガ外壁にスリットのような水平窓って、某大学の建物にあったなぁ。さすがにアアルトのように木は使っていないんだけれど・・・。お昼間近なので、大学に隣接するアアルト・ミュージアムへと急ぐ。ここで、これまでの作品を総ざらい。模型、図面、ガイドさんのお話を聞き、点が線になった。ランチの後、セイナッツァロ役場へ。なんでも市町村合併で、もはや役場機能はないとのこと。うっそー。内部に立ち入れたのは図書館部分だけ。ちと悔しい。でも、コンパクトな公共施設として、すごくまとまりのある群造形でした。さいご、「夏の家」。白樺の森に分け入り、アアルト設計のボート、サウナ小屋を見て、やっとこ実験住宅にたどり着く。なるほど前庭が材料実験の舞台か。外観の白と、内側の赤レンガが対比的。しっかしアアルトは煉瓦好きだね。ここまで徹底して使うともはや美学だね。バタフライ屋根は、雨仕舞的にどうなのかなぁ・・・と疑問もあり。とまれ、フィンランドの自然をディープに体験することができ、大変満足。敷地を出るにも、ガイドさん無しではきっと遭難します。