2016年9月7日水曜日

スオメンリンナ島

バスの使えない一日につき徒歩で市街をめぐる。中央駅、現代美術館、フィンランディアホール。ビアンコ・カラーラの外壁がまぶしい。湖側から見る鋭角な造形が実にフォトジェニック。歴史博物館を抜け、テンペリアウキオ教会へ。すごい数の人。今一番人気の場所?フィンランドの大地を象徴する岩盤、これをくり抜き、銅板のドーム屋根をかける。単純な空間だが、岩盤の荒々しさと、銅板の光沢が見事にコラボ。都市計画展に立ち寄りながら、アカデミア書店のカフェ・アアルトでランチ。下のアルテックで目の保養をして、大聖堂、ウスペンスキー大聖堂へ。両教会とも都市のランドマークとしては同じだが、内部空間の演出は真逆。前者はシンプル、後者は装飾的復古。土地の起伏とグリッド、ドイツ人建築家の話を学生にしながら、港へ。世界遺産スオメンリンナ島をめざす。南端の砲台まで散策。凸凹した土塁の起伏はフィンランドの国土にはまず目にできないもの。すなわち人工物。さらに、これら一見愛嬌のある造形が、生死をかけた軍事施設であることを思うとますます複雑な気持ちになるのであった。